<地球スケッチ紀行 69> 2008年8月15日号

「泥の川が合流するところ———クアラルンプール」
                   (マレーシア)

 マレーシアの首都クアラルンプールは、クラン川とコンバッ
ク川の合流するところで、「泥の川が合流した地」という意味
をもつアジアの文化が入り混じったエキゾチックな町である。
イギリス統治下時代の建造物と近代的な高層ビルの並ぶマレー
半島と、うっそうと茂る熱帯雨林の雄大な自然に恵まれている
スマトラ島、ペナン島、ランカウイ島などがある。

 1400年ごろに建国されたマラッカ王国は、ペルシャやア
ラブの商人が数多く集まり、一大国際都市として成長してきた。

 国土面積は日本の90パーセント弱。マレー半島は南北に山
脈が走り、海岸部は平地と低湿地。ブルネイとインドネシアに
隣接する東マレーシアは海岸部が低湿地、背後は鬱蒼とした熱
帯雨林で、太古から育まれてきた未知の自然の中に、珍しい動
植物を見ることができる。

 マレー系の人ほとんどが信仰するイスラム教のモスク、中国
系の仏教寺院、インド系のヒンドウー寺院が共存する多民族国
家である。8000人が入れるという国立モスクは、東南アジ
ア最大の規模を誇る寺院である。

 クアラルンプールから北へ13kmのところにあるバッー洞窟
は、ヒンドウー教の聖地。272段の石灰岩の階段を登ると、
天井まで100mもある幻想的な大鍾乳洞があり、コウモリが
飛び交っている。その奥に聖者スブラマニアンを祀る洞窟寺院
がある。

 洞窟内にはいたるところすきまなく極彩色に彩られたヒンド
ウー教の神々の彫刻が奇怪性と激情性に満ちていて、神秘的な
雰囲気をかもし出している。

 イスタナ・ネガラ(王宮)には、マレーシア国王が居住して
いる。門前には、人形と見紛う衛兵が,交代の時が来るまで直
立不動で任務に励んでいる。思わず覗き込んでしまった。

 あざやかな紅色の竹の幹が、空の青さと競い合うように目に
飛び込んできた。
マレーシア

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