<地球スケッチ紀行 128> 2013年 7月 15日号

灼 熱 の 砂 漠 に 現 れ る 
        荘 厳 な 仏 の 世 界(莫 高 窟)
                 敦 煌 (中 国)

 中国西部甘粛省の小さな町敦煌は、砂漠の中にあるオアシス
である。

 敦煌の石窟は、敦煌市の莫高窟735、西千仏洞22、安西
県の楡林(ゆりん)窟42、東千仏洞7、粛北県の五個廟六の
812窟からなっている。

 莫高窟は鳴沙山の東麓にあり、石窟は断崖に南北1680M
にわたって並んでいる。492の石窟、2000体の塑像、延
べ45000㎡の壁画。石窟の前にある木造の建築物も壮大な
ものである。

 敦厚は東西交通の要衝の地で、4Cには多くの人が往来した
ところだった。

 北涼、北魏、北周、随,唐、五代,宋、西夏、元など十王朝
を経て,長い歴史を持っているが、自然や人為的な破壊により,
北涼時代(紀元前430年)ごろのものが最も早い窟とされて
いる。巨大な仏像を納めた大像は、高さが34・5Mの石胎塑
像である。

 1900年、莫高窟下寺に住んでいた道教の僧侶王円録は、
堆積した砂を清掃中に、蔵経洞を発見したが、数多くの至宝は
海外に流出してしまった。しかし、敦煌の石窟は、「砂漠の大
画廊」として一千年にわたる人類の信仰を集める篤き仏国土で
ある。

 石窟では,絵画,塑像すべてが,何らかの思想が表現されて
いる。観音菩薩の面相は、慈愛に満ちた表情、厳かな中にも優
しさがあふれ、衆生を憐れむ慈悲の心が表されているといわれ
ている。観音の左右には、救苦救難の事跡が描かれ、抽象的な
思惟を具体的に示すため、真に迫る視覚的なものとして,宮廷
の美女をモデルにしたり、天王は将軍の姿を借りたり、漢人や
胡人の高僧の姿を形を変えて表現されている。極楽浄土の図や
現世の風俗は描かれている。

 初期のものは隈取りが特徴で、釈迦の前世の伝説。随になる
と中国化が進み、上半身が大きく表現されてくる。唐に至って
は芸術が完成され,優美に舞う飛天は妖艶でもある。

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