<地球スケッチ紀行 126> 2013年 5月 15日号

世界最大のマングローブの原生林 シュンドルボン 
                   (バングラデシュ)

 バングラデシュは1947年インドとパキスタンから分離独
立。長い間共通の文化を育んできた新生パキスタンとしてきた
が,西パキスタンに実権を掌握されたため、1971年,多大
な犠牲を払ってバングラデシュとして独立した。国旗の緑地に
赤い丸のデザイんは日本と同じで,緑の豊かな国土と,大陽と
民族の血の赤である。

 世界の屋根ヒマラヤからの雪解け水を運ぶガンジス川とプラ
マプトラ(ジョムナ)川、メガラヤ山地の水を運ぶメグナ川、
この三大河川によって作られ,合流してベンガル湾に流れ出す。

 地形的には平野,丘陵と台地からなるが,国土の90%が低
地で、人々は毎年繰り返される洪水は肥沃な土や魚を運ぶ恵み
の水であるが、古い水路にはホテイアオイが群生し,サイクロ
ン(熱帯性低気圧)や雨季の冠水、洪水によって毎年被害が多
発している。

 海抜が低いため,雨季には広域に渡って洪水となり乾季に水
が引いた後も湖沼が湿地帯として残る。マングローブの林が複
雑に入り組み、一日に二度,海水と水が混ざり合う。そして潮
が引くと風景は一変し,川底やマングローブの根がむき出しに
なるのだ。

 ガンジス川の河口に広がるシュンドルボンは世界最大のマン
グローブの原生林。無数の川が網の目のように流れ、三分の一
が満潮時に水没する。マングローブの種子は新芽まで木の上で
育ち、ある程度の大きさになると果実から抜け出し,水流にの
って漂流し着根する。シュンドルボンは美しい森の意に違わず、
広大で特異な生態系を作っていて、自然の宝庫であった。

 小型のボートに乗り,森に分け入り,オオミツバチの巣をさ
がす「ハニーハンター」を見に行った。大きな木の枝にぶらさ
がるように作られたハチの巣を煙でいぶしてハチを追い払い、
ナタで切り取り,自然の恵みをいただく。

 シカ、サル、ワニ、イルカや鳥類など240種の野生動物達
が生息している。帰路はエンジンを止め、川の流れに舵をまか
せ,鳥の声を聞いた。

 動物の息づかいが聞こえてきた。

 川を泳いでたどりついたベンガルタイガーの大きな足跡が
原生林に続いているのを見た。あわててエンジンをかけその
場を離れた。地元の人達はベンガルタイガーに襲われて命を
落とす人がたくさんいることを知っているからだ。

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